公立高校でも、1・2年生でも、必要です。
必要かどうか悩む選択肢があるなら利用しましょう。
学校の先生は授業だけでなく、行事や部活動など、他にもやるべきことが多くあります。
働き方改革によって労働時間の制約も出てきて、昔のようにいつでも職員室にいて、わかるまで教えてもらうといった方法は難しいです。
たとえ良い先生がいても、公立中学校の場合は3年程度で異動もあります。
また、高校の学習指導要領改訂に伴い高校入試も変わりつつあり、正しい情報を得ることが必要です。
学校の授業だけで合格できる生徒もいますが、プロの力を借りた方が効率的です。
中学生で塾や家庭教師などを利用している割合はどの程度か?
子供の学習費調査(令和3年度・文部科学省)によると、1年間で学習塾/通信教育・家庭教師に支出した家庭の割合と支出平均額は以下のようになっています。
学習塾利用率
公立中学 | 私立中学 | |||
---|---|---|---|---|
利用割合 | 支出平均額 | 利用割合 | 支出平均額 | |
1年生 | 57.8% | 270,000円 | 51.6% | 246,000円 |
2年生 | 69.2% | 294,000円 | 53.4% | 340,000円 |
3年生 | 84.0% | 464,000円 | 56.7% | 387,000円 |
通信教育・家庭教師利用率
公立中学 | 私立中学 | |||
---|---|---|---|---|
利用割合 | 支出平均額 | 利用割合 | 支出平均額 | |
1年生 | 39.2% | 74,000円 | 39.4% | 109,000円 |
2年生 | 34.9% | 93,000円 | 36.6% | 108,000円 |
3年生 | 29.7% | 90,000円 | 26.3% | 107,000円 |
通信教育・家庭教師利用率は学年が上がるごとに減っていき、反対に学習塾利用率は上がっていることがわかります。
中学3年生になると金額が突出して高くなっていることから、通う回数を増やしたり、夏期講習・冬期講習などにも参加していることが予想されます。
また、8割以上が学習塾を利用していることを考えると、中学3年生の高校入試対策として学習塾は外せません。
一方、中学1・2年生が塾に通う主な目的は中間・期末テスト対策になると思われ、中学3年生に比べると塾への依存度は低いので、まだ選択の余地があると言えます。
なお、私立中学の塾利用率が学年によってそれほど変化がないのは、学校での手厚いサポートや内部進学が影響していると思われます。
追い込み時期(中3)までには自分に合った勉強スタイルを作っておく
中学1・2年生には選択の余地があると書きましたが、必ずしも塾でなくても良いという意味で、通信教育・家庭教師含め何らかの補助学習への投資は必要と考えます。
その上で大切なのは本格的に受験勉強にシフトする中学3年生までに、自分の勉強スタイルを作っておくことです。
メインの教材や、予習復習の方法やペース、勉強する場所などもある程度決まっていれば良いと思います。
通信教育も教材だけのものやオンライン・オンデマンドなど色々ありますので、試してみて自分に合っているものを見つけられれば、中間・期末テストは十分対応できるはずです。
高校入試に向けて中学3年生から塾通いをする場合、集団学習・個別指導、塾の雰囲気、レベルなど考えないといけないことが沢山あります。
追い込み時期になって、ゼロから探していると間に合わないので、中学1・2年生のうちに短期講習などで下準備はしておきましょう。
高校入試が変わります(高校学習指導要領が改訂)
2022年4月に高校学習指導要領が改訂されて、それに伴って公立高校の入試変更も続々と発表されています。
2024年時点で既に変更しているところもありますし、長崎(2025年度)、山口(2026年度)、埼玉(2027年度)など、これから変わるところもあります。
入試制度は県によって全く違うので、県教育委員会HPなどで必ず確認してください。
この過渡期において、例えば、推薦入試が無くなって、学校長の推薦が不要な入試が作られたり、調査書の重視するポイントが変わったりということなら具体的に理解できると思います。
ですが「日常生活・社会問題などと関連した探究的な学びの要素を取り入れた問題」や「山口県の学校独自検査で課される可能性がある口頭試問」など、個人では対策が難しいものもあります。
また通常の面接試験でもアドミッションポリシーを理解しておく必要があったり、想定問答での対策は必須です。
正しい情報、学校ごとの対策、面接などの練習の必要性を考えると、中学3年生からの高校入試対策として塾は外せません。
まとめ
中学3年生の8割以上が塾利用しているのは、学習のためだけでなく高校入試のための情報収集や面接対策という面も大きいと考えます。
逆に言えば、学習面が重視される中学1・2年生であれば、塾以外の選択肢(通信教育・家庭教師)も含めて、合う合わない・コスト・時間制約などを考慮して検討して良いのではないでしょうか。
中学の3年間はあっという間です。
早い段階で何らかの補助学習を使って自分の勉強スタイルを確立させて、3年生の塾決めに備えて夏期講習なども積極的に参加しておくと良いです。
高校に入っても勉強は続きますが、どこの高校に入学するかで進学先大学も見えてきます。
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