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頭金ゼロで車を買う方法|ローンの落とし穴と損しない選び方

車を購入する際、「頭金ゼロでも買える」という広告をよく見かけます。
確かに今すぐ大きな出費をせずに車を手に入れられるのは魅力的です。
しかし、ローン購入には見落としがちな落とし穴も存在します。
今回はファイナンシャルプランナーの視点から、頭金ゼロで車を買う場合のメリット・デメリット、注意点をわかりやすく解説します。
(個人的にはローンを積極的に利用すべき人もいるものと考えています。)

車の買い方全体の流れや損しない選び方は、こちらのページ「車の買い方|損しない選び方・賢い購入術を徹底解説」でも紹介しています。


頭金ゼロでも車は買えるのか?

結論から言うと、ほとんどのディーラーや販売店で頭金ゼロローンは可能です。
販売店は金利や手数料で利益を確保するため、頭金なしでも積極的にローンを勧めてくる傾向があります。

  • 自動車ローン(銀行系・ディーラー系)
  • 残価設定型ローン(数年後に残価を支払う方式)
  • 個人向けカーリース

これらはいずれも頭金ゼロ対応のプランが用意されています。
ただし、金利や契約条件は販売店や金融機関によって異なるため、安易な契約は危険です。


頭金ゼロローンのメリット(手元資金を残せる利点)

頭金ゼロの最大のメリットは、まとまった現金を手元に残せることです。
たとえば300万円の車を頭金ゼロで購入すれば、その分の現金を別の目的に活用できます。

具体的には以下のようなケースです。

  1. 急な医療費や修理費など、緊急時のための生活防衛資金として保有
  2. 家の頭金や教育資金など、将来の大きな支出に備える
  3. 株式・投資信託などの運用資金に回し、ローン金利以上のリターンを狙う

このように、現金の流動性を確保できる点は資産管理上の大きな利点です。
1や2のような守りの資金を確保できることをメリットとして考えることが多いですが、個人的には3のような攻めの資金(株式・投資信託などの運用資金)を確保できることが一番のメリットと考えます。


頭金ゼロローンのデメリット(見落としがちな落とし穴)

一方で、頭金ゼロにはリスクもあります。
特に以下の3つは注意が必要です。

  1. 金利負担が増える
    借入額が多いほど、支払う利息の総額が増加します。
  2. 毎月の返済額が高くなる
    頭金がない分、返済額の負担が重くなる傾向があります。
  3. 車の価値よりローン残高が高い「残債超過」リスク
    売却や事故時にローンが残ってしまうケースがあります。

つまり、手元資金を残せるメリットと、返済負担の増加というデメリットのバランスが重要です。


ローンを使っても良い人・避けるべき人

頭金ゼロローンは、すべての人に向いているわけではありません。

使っても良い人

  • 安定した収入があり、返済計画を立てられる人
  • 資産運用の利回りがローン金利を上回る可能性が高い人
  • 短期間での乗り換えを考えておらず、長く車を使う予定の人

避けるべき人

  • 収入が不安定で返済遅延のリスクがある人
  • 貯蓄がほとんどなく、緊急時の資金確保が難しい
  • 計画的な資金管理が苦手な人

私は低金利でローンが組めるなら、頭金より資産運用に回したい派です。
資産運用している人ならわかると思いますが、10万円増やすにも50万円の元手と200万円の元手では難しさが全然違います。
手元にお金がないと、防戦一方で攻めの資産運用ができません。



頭金ゼロローンの金利と総支払額の関係

ローンを組む際、最も見落とされがちなのが総支払額です。
たとえば300万円を金利3.5%・5年返済で借りる場合、支払う利息は約27万円
金利5%なら約40万円にもなります。

つまり、「頭金ゼロでも支払いは先延ばしにしているだけ」という認識が必要です。


ローンを組むなら守るべき4つのポイント

  1. 金利は必ず比較する銀行ローン>ディーラーローンの順で安い傾向)
    ← 銀行ローンは2%程度から、ディーラーローンは5%程度(R7.8.13現在)という状況です。車購入の流れでディーラーローンを安易に組まないように注意!
  2. ボーナス併用払いは慎重に(景気変動でボーナス減のリスクあり)
    ← 支払いが一度でも滞ることは許されません。業績によりボーナスが変動する場合は安易に併用としない。
  3. 繰上げ返済の条件を確認手数料無料かどうか
  4. 返済期間はできるだけ短く利息負担を減らす

頭金ゼロローンを積極的に利用すべき人

あなたが資産運用を行っているなら、ローン金利と運用利回りの比較は必須です。
たとえばローン金利が2%で、安定的に3〜5%の運用ができるなら、現金を運用に回すほうが合理的です。※ただし、投資にはリスクもあります。

今までの利回り実績から、自分がどの程度なら安定的に増やすことができるか、何となくわかると思います。
一般的には中長期で3~5%とも言われていますので、2%程度で銀行ローンが組めるなら頭金に充てるより運用資金に回すことをおすすめします。
一方、深い理由なくディーラー(5%超)で頭金ゼロローンを組もうとしている人は、今すぐ車が必要なのかよく考えてください。先送りできるなら、少しでも頭金を貯めて、借入額を減らしましょう。どれだけ余分に支払う必要があるかシミュレーションすることが必須です。

まとめ|賢くローンを使いこなして車を手に入れる

頭金ゼロで車を買うことは可能ですが、安易に飛びつくと返済負担や総支払額の増加という落とし穴があります。
一方で、現金を手元に残して運用や将来の支出に備えるというメリットも大きいです。

ポイントは以下の3つです。

  • 金利や返済条件を徹底的に比較する
  • 無理のない返済計画を立てる
  • 手元資金を戦略的に活用する

車購入全般の詳しい戦略は、こちらのページ「車の買い方|損しない選び方・賢い購入術を徹底解説」で解説しています。

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