電気自動車は本当に買い?BYD・国産EV・ヤリスの総コストをFP1級がガチ比較!

BYDドルフィン・日産サクラ・トヨタヤリスの総コストや維持費、補助金、災害時の価値を比較したアイキャッチ画像

ガソリン代の高騰が止まりません。

今回に限らず、ガソリン価格は変動が大きく、振り回されている人も多いのではないでしょうか。

そんなことから、もしもの時の非常用電源としても使える「電気自動車(EV)」を検討する人が増えています。

私も気になっているのが、最近見かけることの増えてきた約300万円から狙える中国のEVメーカー「BYD」の存在です。

「安いと評判だけど、ガソリン車と比べて本当にコスパが良いのか?」

「日産のサクラみたいな国産EVと何が違うのか?」

この記事では、FP1級の筆者が「BYDドルフィン」「日産サクラ」「トヨタヤリス」の3台を比較します。

あなたにオススメの車はこれ!
  • 日常の維持費を限界まで下げて元を取りたい人日産 サクラ
  • 家族で乗る広さと、災害時の圧倒的な非常用電源が欲しい人BYD ドルフィン
  • 初期費用を抑え、充電の手間を一切無くしたい人トヨタ ヤリス
目次

【初期費用】補助金込みの実質コミコミ価格を比較

まずは購入時のハードルとなる「車両価格」を比較します。

EVを検討する際は、国から支給される「CEV補助金」を差し引いた実質価格で考えるのが鉄則です。

車種(売れ筋グレード)新車本体価格(税込)国のCEV補助金(2026)実質車両価格
日産 サクラ (X)約259万円58万円約201万円
トヨタ ヤリス (G・1.5L)約207万円なし約207万円
BYD ドルフィン (Baseline)約299万円15万円約284万円

驚くべきことに、日産サクラは補助金を使うと約201万円となり、ガソリン車のヤリスよりも実質価格が安くなります。

サクラは軽自動車ですが、「初期費用を抑えてEVに乗り出したい」という人には圧倒的なコスパを誇ります。

一方、普通車サイズで5人乗りのBYDドルフィンは、補助金が15万円に留まる(2026から減額された)ため、実質価格は約284万円です。

ヤリスとの価格差は約77万円となります。

この差額を維持費で回収できるかどうかが、次の重要なポイントです。

【維持費】年間1万キロ走った場合のコスト差をシミュレーション

ガソリン代と電気代、さらに自動車税を合わせた「年間の維持費」を計算しました。

(※レギュラーガソリン:170円/L、電気代:31円/kWh、ヤリスの実燃費を17km/Lとして計算)

項目(年間1万km走行時)日産 サクラBYD ドルフィントヨタ ヤリス(ガソリン)
年間の燃料代・電気代約45,000円約55,000円約100,000円
自動車税(1年あたり)10,800円25,000円30,500円
車検・メンテナンス代オイル交換不要で安いオイル交換不要で安い定期的なオイル交換が必要
年間トータル維持費約60,800円約85,000円約140,500円

ガソリン車のヤリスと比べると、維持費はサクラが年間約8万円、ドルフィンが年間約5.5万円も安くなります。

ここで、ヤリスとの初期費用の差額を何年で回収できるか計算してみます。

  • 日産サクラ: 購入時点でヤリスより安いため、自宅充電中心なら、長期的には最も低コストになりやすいです。
  • BYDドルフィン: ヤリスとの価格差(77万円)を年間の維持費差(5.5万円)で割ると、約14年で元が取れる計算になります。

つまり、ドルフィンを「ガソリン代を浮かせて元を取る」という目的だけで選ぶのは、少し無理があります。

通勤などで年間1.5万キロ以上走る人なら約9年で回収できますが、一般的な走行距離であれば、コスト以外の「付加価値」に目を向ける必要があります。

【非常用電源】もしもの災害時に役立つのはどれ?

電気自動車の最大の付加価値とも言えるのが、災害時の「移動する非常用電源」としての機能です。

この項目では、バッテリー容量の差がダイレクトに安心感へと繋がります。

  • BYD ドルフィン(大容量:44.9kWh): 一般家庭の約2〜4日程度の電力を供給可能。車内から1500Wの家電が使えるV2L(コンセント)が標準装備されており、停電時も最低限の生活家電をしばらく使える安心感があります。
  • 日産 サクラ(街乗り容量:20kWh): 一般家庭の約1日〜1.5日分の電力。近所への買い物や通勤に特化しているため、バッテリーサイズは控えめです。
  • トヨタ ヤリス: アイドリングでスマホの充電はできますが、家を丸ごとバックアップするような非常用電源としては使えません。

「もしもの大災害に備えたい」「家族を停電の不安から守りたい」という目的があるなら、ドルフィンの大容量バッテリーは77万円の差額を払うだけの価値が十分にあります。

FP1級がアドバイス!EVを選ぶ前に知っておくべき3つの注意点

コスパや非常時のメリットが多いEVですが、購入後に後悔しないための落とし穴も存在します。

家計のプロとして、次の3点だけは必ず事前に確認してください。

自宅に充電設備が設置できるか

EVの安い維持費の恩恵を受けるには、自宅充電が必須です。

戸建てなら約10万円の工事で設置できますが、マンションの場合は管理組合の許可が必要になります。

外の急速充電ばかり使うと、電気代が高くなりコスパが悪化するので注意しましょう。

数年後のリセールバリュー(売却価格)

日産サクラは中古車市場でも人気ですが、中国メーカーであるBYDの数年後の下取り価格は、まだ日本国内でのデータが少ないです。

5年以内にすぐ乗り換える予定がある人にとっては、売却時に損をするリスクが残ります。

逆に、10年近く乗り潰す予定であればリセールを気にする必要はありません。

冬場の航続距離の低下

すべてのEVに共通する弱点ですが、冬場にエアコン(暖房)をつけると航続距離が2〜3割落ちます。

ドルフィンのカタログ値は400kmですが、冬場の実質は280km前後になると想定しておきましょう。

まとめ:あなたのライフスタイルに合わせた賢い選択を

今回は、BYDドルフィン、日産サクラ、トヨタヤリスの3台を徹底比較しました。

  • 初期費用も維持費も安く、元を確実に取るなら日産サクラ
  • 普通車の広さが欲しく、災害時の安心(約2〜4日程度の電力)も買うならBYDドルフィン
  • 充電の手間を無くし、予算200万円以内で手堅くいくならトヨタヤリス

車の購入は、目先の価格だけでなく、売却までの「トータルコスト」と「ライフスタイル」を合わせて比較することが大切です。

ぜひ最適な1台を選んで、賢いカーライフを送ってください。

比較で予想以上の値段が出ることも

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